2007年8月14日

荘子

加島祥造氏については、ずいぶん前にこんな文章を書いた。
もう最後にお会いしてずいぶん時間が経つ。伊那谷のお宅に伺ってお前はインタビューの仕方がダメだと言われ、その後気持ちよさそうに庭で小便をしておられたのを思い出すと涙が出そうになる。
いい加減な仕事ばかりしてきた私にとって、加島さんは直接に影響を受けた数少ない作家、心から師と呼びたい数少ない人物だ。まあ、ご本人はこんな私に師匠などといわれれても嫌がられるだけであろうが。

老子の名訳に続く『荘子 ヒア・ナウ』がついに出たので読んでみた。
意外というか、どこかで聞いたことのあるような話が多かったが(荘子を読み通したことはないのに)、期待通り加島節が炸裂してて面白かった。
そしてご本人の「解説」もすごくいい。
ユーモアと思想の関係を明快に語っている。
素晴らしい仕事だ。

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