2010年4月27日

5月の予定

5~6月、いくつかイベントがあるので、ぜひ遊びにいらしてくださいませ。
私の人生は快調とはいえませんが、最近、演奏はわりと快調なのです。



まず、連休中の5月5日は子どもの日ということで(?)子連れ可の楽しいイベント。
詳細は以下の通りです。
marble vol.5 at orbit
2010.5.5(wed) 14:00-19:00
entrance fee:1500(1drink付き)
LIVE: hacomaco奏(http://www.hacomaco.com) OTT (ゲスト:米山由希子[ピアニカ])
DJ: Sano,kuri,♪,fulore
VJ: Koei

about “marble”
“marble”は赤ちゃんから大人まで皆がリラックスして音楽やお喋りを楽しめるアフタヌーンパーティーです。靴を脱いで、アットホームな空間で素敵な音楽に耳を傾けつつ、はしゃぐ子供たちを眺めながら、休日の昼下がりをまったりと・・・。
前回の様子など少し掲載しています。→ http://www.anycreative.net/freakfunk/
orbit(三軒茶屋)
東京都世田谷区太子堂5-28-9 J&I BLD B1F
tel:03-3411-3810  http://bar-orbit.com
※marble当日は禁煙(喫煙スペース有り)、土足厳禁、再入場可、赤ちゃんの寝んねスペース有り
info
http://www.objectrecords.com
marble.itoh@gmail.com
ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。



続いて5月9日(日)は、中央線BOSSA@音楽茶屋 奏国立市東 1-17-20)。
http://www.m-net.ne.jp/~has/concert-map/sou.html
18:00~(17:00 open) オーダー+投げ銭
加藤崇之g 宅朱美vo 杉山茂生 vo, g 柳家小春vo,g
という、出演者がすごい(たぶん)。



あと、四谷だあしゑんかの「そっとナイト」は5/24(月)19:00~です。

2010年4月22日

サンパウロへのサウダージ

最初に見たブラジルはサンパウロで、私はそこで2週間近くうろうろした。
ご存知の通りコンクリートだらけの巨大都市であり、リオやサルヴァドールに比べれば、色気はない。
でも、長い時間を経て記憶のなかでは、美しいリオやサルヴァドールよりもサンパウロのほうが存在感を放っていたりするから不思議である。
遠い昔にレヴィ・ストロースが撮影したこれらの写真が魅力的なのも、やはり時間の経過があってこそだろうか?
今福龍太さんが撮った写真との「今昔」の対比も面白いし、同氏のちょっと気取った文章も悪くない。
それでも、ちょっとやりすぎの本という感じは否めない。



今福氏とほぼ同じ頃サンパウロへ行った私が探したのはレヴィ・ストロースが見たこの街じゃなくて、若き日のカエターノ・ヴェローゾが見た風景。
「サンパ」という歌のなかにある「サン・ジョアン通りとイピランガ通りの交差点」に立って想像してみたが、正直言ってよく分からなかった。



この名曲をジョアン・ジルベルトが素晴らしいカヴァーにしてしまった。
ジョアンの素晴らしい演奏はたくさんあるが、原曲をうまく料理したカヴァーという意味では、聴くたびに感心して凄いと唸ってしまう。
私は必死に日本語の歌詞をつけてみたが、2つのヴァージョンに挟まれて迷子になってしまったようだ。
レパートリーとしてなんとかもう一度復活させたいのだが、手直しすればするほどヘンテコになってしまう。
これを無理に訳そうとすること自体が「やりすぎ」なのかもしれない。

2010年4月19日

語り物の魅力

ときどき、たぶん二年に一度くらい「邦楽ブーム」みたいなのがやってくる。
もちろん、あくまでも自分のなかだけ、「マイブーム」のお話だ。
今回きっかけとなったのは、『〈声〉の国民国家 浪花節が創る日本近代』という本。
「国民意識」を鼓舞しながら、日本という近代国家の誕生を祝うかのように大流行した浪花節を論じた刺激的な本だ。



そういえば、浪花節って苦手だよなあと思いながらも、youtubeやCDでいろいろと聴いてみた。
ほとんど世界観を共有できぬままにも惹かれるのは、やっぱりこれが音楽と言葉のあいだに横たわる「語り物」という領域だからだろう。



当時の人々が、たとえば桃中軒雲右衛門のなんとも表現しがたい独特の声に耳を傾けながら、あるいは自分でも一節「唸って」みるうち、ある種の思想や帰属意識が身体化されていったというのは、まあわからないでもない。
しかし、気味の悪い話ではある。
冗談めかして今の時代で無理に譬えるならば、EXILEの踊りを真似て鏡に向かっているうち、いつのまにか若者みんなが皇居前で踊っていた、みたいな話。
しかし、もちろんそれが絶対にありえないこととは言えない。
かつて、私たちは「東京音頭」を夢中になって踊りながら、戦争へと突入していったこともあるのだから。

さて、浪花節がどうもしっくりこないなか、同じ兵藤裕己氏の『琵琶法師―“異界”を語る人びと』も読んでみた。
というか、まず本のオマケについてくる「最後の琵琶法師」たる山鹿良之の演奏に衝撃を受けた。爺の魅力がすごいのである(笑)。
そんなわけで、今はこのCDに夢中である。



私のもっとも思い上がった野心は、新たな日本の語り物のスタイルを確立することかもしれない。
もちろん私には音楽的才能も文学的才能も欠けおり、いつか……と夢想するだけなのだが。
それにしても、一体何を語るというのか?
全然、見当がつかない。
このCDのなかでいうと『道成寺』が近いような気がする。たとえばこれを携帯小説みたいな感じにアレンジしたらどうだろう。
さらにカフカのアフォリズム(掟の門)とか、テレビの「すべらない話」みたいな笑いの要素を少し入れるのはどうだろう?
いずれにせよ、現代は忙しい時代なので、少し短くする必要があるだろう。
そんなわけで、夢を見るのは楽しいのである。

*追記*
木村理郎『肥後琵琶弾き 山鹿良之夜咄―人は最後の琵琶法師というけれど』もよい本。上の『琵琶法師』、DVDは素晴らしいが本としてはやや抽象的すぎる気もする。

2010年4月15日

モーホに響くアヴェ・マリア

サン・パウロは低湿地に貧しい人が住み、リオは水のない丘(モーホ)に貧しい人が住んだということらしい。でも、ブラジルは成長を続けているし、オリンピックに向けてリオも変わるだろう。
仮に「天国からはちょっと遠ざかる」としても、それは基本的によい方向であるはずだ。

そんなわけで、モーホのアヴェ・マリアを訳してみた。

貧しい人たちの街 僕らのあのモーホ 住めば都
華やかな幸せはないけど 丘にのぼれば 天国も近い(天国も見える)
朝焼けも 夕暮れも 美しい
輝く空 鳥たちも歌う
丘には祈りの声が響く アヴェ・マリア
丘には祈りの声が響く アヴェ・マリア

2010年4月12日

お坊さん、お坊さん


尊敬するアーティストであるボサツさんの結婚パーティーにお呼ばれしてきた。
光栄というほかありません。


ボサツノバンドのえび子ヌーヴェルバーグさんとドラムの的場さんも。
お二人ともサイコーです。



ラブラブです。
スウィートなカップル。



私も15分ほど演奏させていただきました。
ボサツさんの「きりんさん」をさらにアレンジした「お坊さん、お坊さん」~いつもの三月の水。


さて、みなさまお待ちかねのボサツノバンド。
ご本人たちの了解は得てないので、近いうちに削除するかもしれません。
オリジナルメンバーのケン菩薩さんも鳥取から参加とのことで盛り上がった。
しかし、新婦が森のくまさんを歌ったりした後半のほうが、もっとよかった。
カメラの電池が切れたのでそこは撮れなかったのです。



お二人の幸せと、近いうちにまたお会いできることを祈っております。

2010年4月6日

ローカル線はゆく(ヴィラ・ロボス)

ヴィラ・ロボスの「ブラジル風バッハ」に挑戦してみた。
とはいっても、もちろん、ちっともクラシックじゃない。
ボサノヴァでもないし、一体これは何なのか。
ちょっとフォークソングぽいか?

♪ローカル線はゆく(付:大糸線はゆく)♪


走れよ電車 ローカル線よ
夕暮れ近づく 田舎の街を
どこまで行こうか? 明日がくれば
夜空の向こう 山越えて 谷越えて
どこまでも乗せて行け 人生と歌を乗せ 行け

走れよ電車 大糸線よ 梓川渡り 安曇野を行く
夕暮れに浮かぶ 有明の山
大町、白馬、南小谷、糸魚川
どこまでも乗せて行け 人生と歌を乗せ 行け

私は子どものころ、結構鉄道が好きだった。宮脇俊三なんていう人の文章を読んで、「国鉄全部乗ってやろう」なんて野望も抱いたものだ。
そんなわけで悪ノリして、思い出深い九州の九大線とか地元の西武新宿線とかも登場させようかと思ったが、結局ちゃんと出来たのは大糸線だけだった。
この曲はたぶん著作権も切れているんじゃないかと思うので、鉄道好きのみなさんがこの調子でどんどん作ってくれると嬉しいなあ(笑)。

(ヴィラ・ロボスの名曲だが、私はエグベルト・ジスモンチのヴァージョンで親しんでいた。
歌詞の存在を知ったのはごく最近だ)