2010年1月21日

marble vol.4

四回目を迎える素敵なパーティーに出演させていただきます。
私の演奏は、3時~4時半頃の間のどこか、たぶん30分くらいです。
その他の時間は、たぶん子どもたちを観察しながらビール飲んでます。














marble vol.4 at orbit

2010.1.31(sun) 14:00~19:00
fee:1500yen/1drink

Live
OTT(ボサノヴァ日本語化計画)
http://hiyokomame.com/ottnet/bossa/index.htm
Daisuke Sugimoto 
http://www.myspace.com/daisukesugimoto

DJ
Sano、Saito、Fulore

VJ
Koei


about "marble"
今回で4回目の開催となる"marble"は子供も大人も一緒にリラックスして音楽やおしゃべりを楽しめるサンデーアフタヌーンパーティーです。
靴を脱いで、アットホームな空間で素敵な音楽に耳を傾けつつ、はしゃぐ子供を眺めながら、日曜の昼下がりをまったりと...。

プチフリマ@marble
イベント中、会場内でベビー・子供服、おもちゃ、育児グッズ等の子供用品限定の
フリーマーケットを開催します。
サイズアウトしちゃった洋服や使わなくなった玩具等を持ち寄りましょう。
1品からOK。どなたでもご参加いただけます。出品したい方は14時半までにお越し下さい。


orbit (三軒茶屋)
東京都世田谷区太子堂5-28-9 J&I BLD B1F
tel:0334113810
http://www.orbit.ne.jp/
★禁煙(喫煙スペース有り) ★土足厳禁 ★再入場可 ★赤ちゃんの寝んねスペース有り

info
http://www.objectrecords.com
marble.itoh@gmail.com
ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

2010年1月16日

大きな愛

ヴィニシウスの詩は大袈裟なのが多いが、これもそのひとつだと思う。
抽象的で、それこそ「偉大」な感じもするが、私のようなだらけた人間には、やや恥ずかしいと感じられることもある。

大きな愛(O Grande Amor)

この曲はジャズ・ミュージシャンに人気があるようだ。
ブラジル大好き、というタイプのボサノヴァ・ファンにとっては、スタン・ゲッツのあの演奏が思い浮かんでしまうのかもしれない。
いろんな意味で私には縁遠い曲だったのだが、ずいぶん前にぜひ訳してくれと言ってくれた方がいて、課題となっていた。やってみると、結構いい曲だなとも思う。というか、相変わらず私の演奏はあちこちでいい加減で、ほんとに申し訳ないです。

2010年1月15日

マツリ・ダンスと松本ぼんぼん その1

何から書きはじめるべきだろうか。
大糸線の有明駅前にあるブラジル系ショップのことかな?
それとも、サンパウロで食べた薩摩揚げのこと?
あるいは、数年前から盆踊りの将来が気になってることかも?
もしかしたら、高校のときの友だちでブラジル人のホドリゴはサッカーやダンスが苦手だったという思い出話かも……。
なんにせよ、マツリ・ダンスがこれほど気になるのは、そういう前史もあったということだ。

細川周平『遠きにありてつくるもの―日系ブラジル人の思い・ことば・芸能』という本については、前に少し書いた。この本によれば、ブラジルに渡った日系人たちはカーニヴァルやサンバというあちらの「メイン・カルチャー」にはいまひとつ馴染めず、細々と日本独自の芸能文化を楽しんでいたようなところがあるようだ(私の解釈では、やっぱ日本人にサンバはかなり敷居が高いのだ)。
もちろん盆踊りも、そんな日系文化のひとつである。だが、どうも三世の時代になって盆踊りカルチャーは変容を遂げ、日系人の外へまで広がりはじめたようなのだ。

この記事によると、北パラナの中心都市ロンドリーナ(Londrina=人口約50万)発の日系文化である「マツリダンス」が熱いという。

マツリダンスは、毎年9月に行なわれるロンドリーナ祭りで踊られる創作盆踊りで、15年ほど前に「ボンオドリ・ノーヴォ」(新しい盆踊り)としてこの地域ではじまったという。盆踊りを基礎にした振り付けにポップスやストリードダンスの動きを加え、日本のポップミュージック「松本ぼんぼん」、「島唄」、「ギザギザハートの子守唄」、「ランナー」など、ジャンルもテンポも異なる曲をアレンジしているのが特徴だ。生演奏をバックに男女の歌い手が歌い、お神輿を据え付けた舞台の上では祭り太鼓と踊り部隊が盛り上げる。



どうやら、こんな感じらしい。
(最近はここに書いてあるようなサンパウロだけでなく、バイーアあたりにも広がりを見せ、本家ロンドリーナでの祭りの参加者もこの記事以降さらに増えているようだ)

そして、ここで流れているのがが上記の「松本ぼんぼん」である。
「島唄」「ギザギザハートの子守唄」「ランナー」はまあ分かるとして、この曲は一体何なのか?
ブラジルの人気曲なのか……。





(よく見ると2つはバイーアの同じ場所みたいだけど)
いい感じで盛り上がっている。

さて、この「松本ぼんぼん」、私はまったく知らなかったが、信州出身の妻によれば松本ではかなりメジャーな存在だという。

ウィキペディアによると……。
略して、「松ぼん」というところが、ちょっと可笑しい。

それにしてもYouTubeなどの動画を見ると、毎年8月に行われているというこの祭りの様子は、私たちにはごく見慣れたものだ。
ただひとつ、ちょっと異様なのが曲調である(笑)。
リズムもアレンジも、盆踊りの伝統を完全に無視している。
浮き立つような楽しさは、ちょっと他にないのではないだろうか。
言葉で説明すると難しいが、あのノリノリな阿波踊りでさえ、地面に吸い付くようなベタっとしたところがあるのに対し、この洗練とはほど遠い「松本ぼんぼん」には、逆に地面から浮き上がるようなところがある。

ちなみに、MP3と歌詞はここにあるから、興味のある人はじっくり聴いてみてほしい。

私が聞いたところでは、松本というところはとても真面目な文化を大切にする土地柄である。たぶん、学問や伝統を愛する松本の良識派は、この曲を苦々しく思っているのかもしれない……。

だが、たぶん松本か安曇野あたりに出稼ぎにやって来た日系人は、この曲が延々とループされる夏の祭りに魅了されたに違いない。私はそんな風に想像している。
私自身も、いろいろ動画を見ているうちに、この曲が頭から離れなくなり、いつか絶対松本ぼんぼんに行くぞと心に誓ったのである……。
(次号に続く)

2010年1月7日

タクアベ

新年早々、目の前に仕事がなくなってしまったので、ちょっと部屋を片づけたり、途中で止まっていた本を再び読み始めたり。

以下は、ウルグアイ最後のインディオ(チャルア人)がパリの自然科学アカデミーに送られたというエピソードの一部。

タクアベは楽人の才であった。博物館の観客が立ち去ると、音楽を奏でていた。唾で湿した細い棒きれで弓をこすり、馬のたてがみの弦をかき鳴らし、甘くふるえる調べを響かせたものだ。カーテンの陰で彼の様子を窺ったフランス人たちによれば、彼が生み出すのは実に静かな、抑えた音色、聞き取れるか取れないかの内緒話にも似た響きだという。
(エドゥアルド・ガレアーノ『火の記憶2』より)

2010年1月6日

トムへの手紙2010

明けましておめでとうございます。

さて、今年最初の録音は新訳2つ。
まずは、「トムへの手紙 2010」
原曲は、Carta ao Tom '74。トッキーニョの曲で、歌詞はヴィニシウス・ヂ・モラエス。
トム・ジョビンと一緒にたくさん曲をつくっていた昔を懐かしむ74年の歌というわけ。
私のほうは、すでに亡くなった尊敬するジョビン先生に対して、
素敵な曲をたくさんつくってくれて有り難う、という歌になっている。
なので、これは「翻訳」とはいえない。

もうひとつは、
「Coracao Vagabundo(彷徨う心)」
カエターノの有名な曲だが、難しいというか、なんというか、
ずっとやろうと思っていてできなかった課題曲のひとつ。
出来映えはというと、あまり気に入ってはいない。
というか、この歌、何が言いたいんだろう? いまだによく分からない(涙)。

そんなわけで、本年も調子外れな感じでどうぞよろしくお願いいたします。