さて、ここまで何やら長々と書いてきたのは、「裏ボッサ」とは何かを説明するためだった。
乱暴に要約すると、裏ボッサとは、ボサノヴァという伝統芸能のなかにある一種の異端である。
自分はあくまでもボサノヴァをやっていると主張しつつ、何やら怪しげな音楽を奏でる人々である。
などと書きながらも、すでに「裏ボッサ」というジャンルが成立するかどうかは、かなりどうでもよくなっている。
とりあえず、まずは人知れず活動している2人のミュージシャンを紹介したい。
私がこんなことを書き出したのも、最近この人たちの存在を知ったからだ。
まず、菩薩ノバ。
名前の通り、お坊さんである。怪しさではとにかく群を抜いている。
そして、たぶん実力も。
もうひとつ、4畳半BOSSA NOVA というサイトをやっているramuchi2000GTという人。
名前の意味は今のところ不明だ。
この方とは5月に一緒にライブをやらせていただくことになっている。
光栄というほかない。
僭越ながら、私のやっていることも加えさせていただくことにしよう。
3人の共通点は、 ポルトガル語というボサノヴァのたぶん最重要構成要素を無視しているところだ。
にもかかわらず、あくまでもボサノヴァであると言い張る。
たぶん、ポルトガル語でうまく歌えなかっただけなんじゃないかと思うが(少なくとも私はそうだ)、
その挫折をポジティブに(?)乗り越え、あるいは無視し、とにかくボサノヴァを続ける。
このほかにも、実は何人か「裏ボッサ」的な存在を確認しているが、とりあえず例としては十分だろう。
他に、ギターというやはり重要な構成要素を無視した人もいるかもしれない。
海外ではあるが、バンジョーでボッサという人もいる。
たぶん、他にもいろんな楽器が考えられるだろう。
ピアノなどではなく、ショボい楽器であればあるほど、裏感は強まる。
しかし、楽器の違いによって「裏ボッサ」と呼ぶのはどうも的を射た感じがしない。
そんなわけで(?)、「裏ボッサ」情報がありましたら、ぜひお知らせください。
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